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よくある疾患

「まさか自分が」を防ぐ!大腸がんの早期発見が命を救う理由

日本の大腸がん罹患・死亡状況

大腸がんは日本人に非常に多いがんで、年々増加傾向にあります。国立がん研究センターの統計によると、2021年に新たに大腸がんと診断された患者数は約15万5千人、2023年の大腸がん死亡者数は約5万3千人にのぼります。女性ではがん死亡原因の第1位、男性でも肺がんに次いで第2位を占め、国民の健康を脅かしています。大腸がんの5年相対生存率は約71%と比較的高いですが、早期に発見し治療すればさらに高くなります。例えばステージ1の大腸がんでは5年生存率が約92~93%に達するのに対し、ステージ4では約18%に低下します。先進国の米国では大腸がん罹患数が減少傾向にある一方、日本では依然増加しています。食生活の面では高脂肪・動物性蛋白の摂取が大腸がんのリスクと関連し、穀物や豆類に富む食事はリスク低下に寄与することが報告されています。また日本では食生活の欧米化や肥満、喫煙、飲酒なども大腸がんの主なリスク要因とされています。大腸がんは食生活の欧米化や高齢化と関連して増加傾向にあり、進行は比較的緩やかです。特に1cm程度の小さながんは他臓器への転移が稀であることから、早期に発見できれば治癒率は飛躍的に高まります。健康的な食生活と適度な運動も大腸がん予防には重要です。また、過度の飲酒は大腸がんリスクを高めるとされています

大腸がんの進行とポリープ

大腸がんのほとんどは「腺腫(良性ポリープ)」から発生し、数年かけて徐々にがん化します。大きな腺腫ほどがん化リスクが高く、早期に切除すればがん化を未然に防げます。古橋医院では検査時に発見した腺腫性ポリープは、その場で内視鏡切除します。切除した病変は病理検査にかけ、仮にがん成分が含まれていれば追加で外科治療を行います。このようにポリープのうちに取り除くことが大腸がん予防の要となります。

検便(便潜血検査)と大腸カメラの違い

大腸がん検診には手軽な便潜血検査(FIT)と精密検査の大腸内視鏡検査があります。便潜血検査は自宅で便を採取するだけで簡便・安価ですが、がん発見の感度は約65.8%と限られています。出血量の少ない初期がんや腺腫性ポリープでは便に血が混ざらないことがあり、偽陰性になるリスクがあります。一方、大腸内視鏡検査は大腸全体を直接観察でき、がん発見感度は95%以上と非常に高い検査です。また、小さなポリープはその場で切除でき、病変を即時に処理できます。便潜血検査で陽性になった場合や血便を自覚した場合は、必ず内視鏡検査で精密検査を受けてください。

なお、大腸がん検診において便潜血検査はあくまで一次検査に過ぎません。便潜血検査が陰性であっても、腺腫性ポリープが潜在している場合があります。厚生労働省も40歳以上の方は定期的な検診(便潜血検査)に加え、必要に応じて内視鏡検査を受けるよう呼びかけています。

ポリープ切除によるがん予防の根拠

腺腫性ポリープを内視鏡で切除することは大腸がん予防に直結します。米国の大規模研究では、腺腫を切除した患者で大腸がんによる死亡率が約半分に低下することが示され、その有効性が実証されています。古橋医院でも検査中に見つかったポリープは積極的に切除し、がん化前の段階で除去します。切除後は病理検査で組織を詳しく調べ、がんが見つかれば早期治療につなげます。こうして発症リスクを大幅に減らすことができます。

鎮静剤併用による「痛くない大腸カメラ」の重要性

内視鏡検査への心理的・身体的負担を和らげるため、鎮痛剤を使った検査が広く行われています。鎮静状態ではウトウトと眠ったような感覚になり、検査中の痛みや不快感はほとんど感じなくなります。また、古橋医院では腸を膨らませるガスに吸収の早い二酸化炭素を使用し、検査後のお腹の張り感を軽減しています。検査中は心電図や血圧、酸素飽和度などをモニターして安全を確保しています。検査後は鎮静剤が覚めるまで休んでいただきます。

古橋医院の特徴

古橋医院では最新鋭の内視鏡システム(高精細映像、拡大観察、特殊光観察など)を導入し、微小な病変も発見できる環境を整えています。消化器内視鏡専門医が検査を担当し、小さな腺腫性ポリープでも安全に切除できる技術を持っています。検査前には専任スタッフが前処置や注意事項を丁寧に説明し、ご希望に応じて鎮静剤を使用します。これら充実した設備と体制で、「苦しくない、大腸カメラ」を実現しています。

受診の目安(年齢・家族歴・症状)

大腸がんは40歳以降に発症リスクが急増するため、40歳を目安に定期検査を始めましょう。日本の検診指針でも40~74歳の方に便潜血検査が推奨されています。一般リスクの方は初回検査を40歳代で受け、その後は3~5年ごとに定期検査を受けることが望ましいとされています。家族や近親者に大腸がんの方がいる場合は高リスクと考え、より若いうちから検査を開始します。例えば親兄弟に大腸がんの方がいる場合は35歳頃から大腸カメラを検討し、1~2年ごとに受けるのが望ましいです。潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患がある方は大腸がんリスクが高いため、年1回程度の検査を検討してください。また、下痢便秘の繰り返し、血便、便が細くなる、腹痛、体重減少、原因不明の貧血などの症状がある場合は、年齢に関わらず速やかに検査を受けてください。

よくある質問(Q&A)

  • 検査で何がわかりますか? 大腸内視鏡検査では大腸がんだけでなく、がんのもとになる腺腫性ポリープ、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病など)、虚血性大腸炎、過敏性腸症候群に伴う変化なども発見できます。ポリープや炎症がない健康な粘膜かどうかも確認できます。
  • 鎮静剤なしで受けることはできますか? 鎮静剤を使用しない検査も可能ですが、その場合は検査中に痛みや不快感を強く感じることがあります。鎮静剤を併用する方法が一般的で安全です。ご希望や体調に応じて最適な方法を選択します。
  • 検査の痛みは? 鎮静剤を使うことで痛みや不安はほとんど感じなくなります。検査中は腸に空気を入れるためお腹が張る感覚がありますが、検査後すぐに楽になります。
  • 検査時間は? 大腸カメラ検査自体は通常15〜20分程度です。前処置や鎮静の準備・回復時間を含めると来院から終了まで全体で約1時間半〜2時間かかります。ポリープ切除など処置がある場合は多少時間が延びることがあります。
  • 検査前の準備は? 検査二日前から前日の夜までは消化の良い食事を摂り、当日は朝からご自宅で腸管洗浄剤(下剤)を飲みます。腸内をきれいにすることで検査精度が上がり、安全に検査できます。事前準備については以下動画もご参考ください
  • 検査後の生活は? 鎮静剤使用の場合、検査当日は帰宅までに1時間半〜2時間ほどかかります。帰宅後は安静に過ごしてください。通常は翌日から普段通りの生活に戻れます。
  • 検査結果はいつわかりますか? 検査中に観察した結果はその場でお伝えできます。切除したポリープや組織は病理検査に提出し、結果は1〜2週間後にわかります。悪性所見があれば速やかに治療方針をご相談します。
  • 費用はどれくらい? 健康保険適用の場合、自己負担は概ね3割です。検査内容・病理検査数によりますが、鎮痛剤を含めても一般的には1万円程度です。詳しくはお問い合わせください。
  • 大腸カメラ検査は安全ですか? 極めて安全性の高い検査ですが、稀に合併症が起こることがあります。例えば腸管洗浄剤(下剤)の服用で腸管穿孔(腸に穴が開くを起こし死亡した例や、鎮静剤使用後の呼吸抑制などが報告されています。しかし経験豊富な医師が適切に管理を行うため、危険は最小限に抑えられています。
  • 検査前に服用中の薬はどうすればいい? 通常の薬はいつも通り服用できます。ただし、糖尿病薬や抗凝固薬を服用している方は事前に医師にご相談ください。
  • 大腸カメラ検査は健康保険が使えますか? 自治体の検診や医師の指示で検査を受ける場合は健康保険が適用されます。自費診療の場合は全額自己負担となりますので、費用は高くなります。詳細は医療機関にお問い合わせください。

大腸がん検査を通じて病気を予防し、健康を守りましょう。古橋医院では患者様の不安に寄り添い、安心して検査を受けられる環境を整えています。お気軽にお問い合わせください。お問い合わせ・ご相談は随時受け付けております。皆様の健康維持にぜひお役立てください。

大腸がんは早期発見・早期治療で治癒率が高いがんです。
生活習慣に気をつけながら、定期検査を受けることが大切です。
お一人で悩まずにぜひご相談ください。

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