こんにちは、古橋医院です。
「消化器内科」という看板はよく見かけるけれど、実際にどんなときに行けばいいのか分からない――。そんな声をよく耳にします。胃が痛いときは? 便に血が混じったら? 健康診断で「要精密検査」と書かれていたら?
今回のコラムでは、消化器内科とはどんな診療科なのかという基本から、古橋医院が特に力を入れている内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)、通院の目安、当院では対応できないこと、ご予約の方法、そしてよくいただくご質問までを、ひとつにまとめてご紹介します。少し長くなりますが、気になるところだけ拾い読みしていただいても大丈夫です。
1. そもそも「消化器内科」ってどんなところ?
私たちが口から食べたものは、食道を通って胃に入り、十二指腸・小腸・大腸を経て、最後に肛門から便として出ていきます。この「食べ物の通り道」である消化管と、消化を助ける肝臓・胆のう・膵臓をまとめて「消化器」と呼びます。
消化器内科は、これらの臓器の病気を、主に手術以外の方法――問診や診察、血液検査、そして内視鏡による検査・治療――で診る診療科です。
「内科」とひとくくりにされがちですが、一般内科が風邪や高血圧、糖尿病など全身の幅広い病気を診るのに対し、消化器内科はいわば“おなかの専門家”。なかでも、細いカメラを口や肛門から入れて消化管の内側を直接観察する「内視鏡検査」は、消化器内科の中心的な役割です。レントゲンや血液検査では分からない小さな病変も、内視鏡なら色や形のわずかな変化まで直接見ることができます。さらに、必要に応じてその場で組織を採取したり、ポリープを切除したりと、「見つける」と「治す」を一度に行えるのが内視鏡の大きな特長です。
2. どんな病気を診ているの?
消化器内科が扱う病気はとても幅広く、代表的なものを臓器ごとに挙げると次のようになります。
- 食道:逆流性食道炎、バレット食道、食道がん など
- 胃・十二指腸:慢性胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、ピロリ菌感染症、胃ポリープ、胃がん、機能性ディスペプシア(検査で異常がないのに胃もたれや痛みが続く状態) など
- 大腸:大腸ポリープ、大腸がん、過敏性腸症候群、大腸憩室、感染性腸炎、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患 など
- 肝臓・胆のう・膵臓:脂肪肝、肝機能障害、胆石 など
このなかでも、日本人に多い胃がんと大腸がんは、早い段階で見つかれば内視鏡治療で治せる可能性が高い病気です。ところが、初期にはほとんど自覚症状がありません。「症状が出てから」では進行してしまっていることも多いため、症状がないうちから内視鏡で“見に行く”ことがとても大切です。
また、胃がんの多くはヘリコバクター・ピロリ菌の感染が背景にあることが分かっています。当院では胃カメラや採血・検便によるピロリ菌の検査と除菌治療も行っています。近年は薬が効きにくい「耐性ピロリ菌」が増えていますが、必要に応じて二次・三次除菌まで行い、確実な除菌を目指します。
3. どんな症状・きっかけで来院されている?
実際に当院を受診される方のきっかけは、大きく3つに分けられます。
(1)おなかの症状がある
- 胃の痛み、胃もたれ、胸やけ、げっぷ、吐き気
- 食欲がない、食べ物がつかえる感じがする
- 腹痛、おなかの張り
- 便秘や下痢が続く、便通のリズムが変わった
- 便に血が混じる、黒っぽい便が出る
- 体重が理由もなく減ってきた
「いつもと違う」「なんとなく調子が悪い」状態が続くときは、どうぞ遠慮なくご相談ください。「痔だろう」と思っていた出血が、実は大腸の病気のサインだったということも決して珍しくありません。
(2)健康診断・検診で異常を指摘された
- 便潜血検査で陽性(大腸がん検診)
- バリウム検査で異常を指摘された(慢性胃炎、胃ポリープの疑いなど)
- ピロリ菌の検査で陽性だった
とくに多いのが「便潜血陽性」です。症状がないと「痔のせいだろう」「たまたまだろう」と放置されがちですが、便潜血陽性は大腸カメラで精密検査を受けるべき大切なサインです。一度陽性と言われたら、次の検診を待たずに大腸カメラを受けましょう。
(3)症状はないけれど、一度きちんと調べておきたい
- 40歳を過ぎて、まだ一度も胃カメラ・大腸カメラを受けたことがない
- 家族に胃がんや大腸がんになった人がいる
- 以前ポリープを切除したことがあり、定期的にチェックしたい
- 以前受けた胃カメラ・大腸カメラがつらくて、それ以来避けてしまっている
実はこの“症状のない方”こそ、内視鏡検査の恩恵をいちばん受けられる方々です。
4. 古橋医院が得意とすること――専門医による内視鏡検査
古橋医院は、稲敷の地で四半世紀以上にわたり地域医療を担ってきました。そして現在は、消化器疾患と内視鏡検査に特化した専門診療に力を注いでいます。
専門医が行う「苦痛の少ない」内視鏡検査
胃カメラも大腸カメラも「どこで受けても同じ」と思われがちですが、実は検査を行う医師の技量によって、つらさも精度も大きく変わる検査です。当院の内視鏡検査は、日本消化器内視鏡学会の専門医・指導医である副院長が担当しています。
ご希望に応じて鎮静剤(いわゆる眠り薬)を使用し、うとうとと眠っているような状態で検査を受けていただけます。「前にやったときは苦しくて、二度とやりたくないと思った」という方からも、「気づいたら終わっていた」「これならまた受けられる」という声を多くいただいています。鎮静剤を使うかどうか、口から入れるか鼻から入れるかは、検査当日に医師と相談してから決めていただけますのでご安心ください。
最新の内視鏡システムを導入
当院では2023年に内視鏡機器を刷新し、オリンパス社の最上位機種「EVIS X1」を導入しました。高精細な画像に加え、特殊な光で粘膜の表面構造や血管の模様を強調して映し出す機能を備えており、見落とされがちな小さなポリープや早期がんの発見に役立てています。
イチオシ① 大腸カメラ
当院がとくに多くの方に受けていただきたいのが、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)です。
大腸がんの多くは、「腺腫」と呼ばれる良性のポリープが時間をかけて大きくなり、がんに変化することで発生すると考えられています。つまり、がんになる前のポリープの段階で見つけて切除してしまえば、大腸がんそのものを予防できる可能性があるのです。見つけるだけでなく、その場で“予防的な治療”まで行えるのは、大腸カメラならではの強みです。
当院では、検査中に切除が必要なポリープが見つかった場合、日帰りでのポリープ切除に対応しています。病変の状態に応じて、電気を使わずに切り取る「コールドポリペクトミー」や、切除した部分を閉じるクリップを適切に使い分け、切除後の出血のリスクをできる限り抑えるよう努めています。
「下剤を飲むのが大変そう」「恥ずかしい」と、大腸カメラはどうしてもハードルを感じやすい検査です。当院では初めての方には事前の外来で下剤の飲み方を丁寧にご説明し、2回目以降の方にはLINEでご連絡いただければ下剤をご自宅へ郵送するサービスも行っています。
イチオシ② 人間ドック「胃&大腸カメラコース」
「どうせ検査を受けるなら、胃も大腸もまとめて一度に調べておきたい」――そんな方に心からおすすめしたいのが、人間ドックの「胃&大腸カメラコース」です。
当院の人間ドック基本コースは、次の内容がセットになって34,000円(税込)です。
- 問診・診察・身体計測
- 視力・聴力・血圧測定
- 尿検査・便潜血検査
- 血液検査(肝機能・腎機能・脂質・血糖・膵機能・電解質 など)
- 胸部X線・心電図
- 胃カメラ
この基本コースに大腸カメラ(20,000円)を追加したのが「胃&大腸カメラコース」です。一般的な健康診断の項目に加えて、消化器がんの早期発見に直結する胃カメラと大腸カメラを、専門医のもとでまとめて受けられるのが最大の魅力です。
さらに、稲敷市在住で国民健康保険または後期高齢者医療制度に加入されている方は、市の人間ドック助成金(25,000円)を利用できる場合があります。基本コースなら実質9,000円、胃&大腸カメラコースでも計算上29,000円で受診できます。助成の利用には、その年度に市の集団検診や特定健診を受けていないこと、事前に稲敷市役所 保険年金課で申請手続きを行うことなどの条件があります。詳しくは市役所へお問い合わせください。
なお、ドックの検査中に組織検査(生検)が必要になった場合は保険診療となるため、当日は保険証(マイナ保険証)を必ずお持ちください。
5. どれくらいの頻度で通院するの?
通院の頻度は、受診の目的や病気によって大きく異なります。一般的な目安をご紹介します。
- 症状があって受診した場合 ①診察(胃カメラは事前診察なしも可) → ②必要に応じて内視鏡検査 → ③結果説明、という流れが一般的です。組織検査やポリープ切除を行った場合は、病理検査の結果が出るまで時間がかかるため、後日あらためて結果をご説明します。
- ピロリ菌の除菌治療 お薬を1週間服用し、約3〜6ヶ月程度期間をあけてから、除菌できたかどうかの判定検査を行います。除菌に成功しても胃がんのリスクがゼロになるわけではないため、その後も定期的な胃カメラをおすすめしています。
- 大腸ポリープを切除した方 ポリープの数・大きさ・種類によって異なりますが、1〜3年後を目安に、再度の大腸カメラをおすすめすることが多いです。
- 特に異常がなかった方 人間ドックや検診は年に1回を目安に。内視鏡検査は、結果やご家族の病歴などのリスクに応じて、医師がおすすめする間隔で受けていただくのが理想です。
「次はいつ受ければいい?」と迷ったときは、どうぞ気軽にお尋ねください。
6. 当院で対応できないこと
消化器の専門診療に力を注ぐため、当院では次のような診療・検査は行っておりません。あらかじめご了承ください。
- 一般内科の新規受診 2025年夏をもって、一般内科(風邪、生活習慣病など)の新規患者さまの受付を終了しました。現在通院中の方の診療は継続しています。
- 入院や手術が必要な治療 大きなポリープや早期がんで入院を伴う内視鏡治療が必要な場合、外科手術が必要な場合などは、連携する専門の医療機関へご紹介します。
- 急を要する症状 突然の激しい腹痛、大量の吐血・下血、意識がもうろうとしているといった場合は、ためらわず救急医療機関を受診するか、救急車を呼んでください。
- 受験・入社などのための健康診断、各種抗体検査 受験・入社用の健康診断や、留学・出張のための健診、麻疹・風疹・水痘帯状疱疹・ムンプス・新型コロナウイルスなどの抗体検査は行っていません。
- 香取市の特定健診・高齢者健診 令和8年度より、当院では香取市の特定健診・高齢者健診をお受けできなくなりました。
また、腹部などの超音波(エコー)検査は、診察のうえで医師が必要と判断した場合に行う補助的な検査という位置づけです。
7. 担当する医師――副院長 古橋 広人
当院の消化器内科外来と内視鏡検査は、副院長の古橋広人が担当しています。
東京慈恵会医科大学を卒業後、同大学の消化器肝臓内科や内視鏡部などで13年間にわたり、消化器疾患の診療と臨床研究・基礎研究に携わってきました。聖路加国際病院などでは、早期がんを内視鏡で切除する高度な治療(ESD)の指導も担当しています。早期の食道がん・胃がん・大腸がんや大腸ポリープの内視鏡治療、拡大内視鏡による精密な診断を得意としており、医学博士の学位を持っています。
主な資格
- 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
- 日本消化器病学会 専門医・指導医
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 上部消化管内視鏡スクリーニング認定医
- 大腸消化管内視鏡スクリーニング認定医
「大学病院で培った内視鏡の技術を、生まれ育った地域の皆さまへ」。それが副院長の変わらない思いです。消化器がんの早期発見・早期治療を通じて、稲敷・佐原周辺の皆さまが一日でも長く健康に過ごせるよう、全力で診療にあたっています。
8. 場所・診療時間
所在地 〒300-0726 茨城県稲敷市西代1368-3
アクセス
- お車:JR佐原駅から車で約10分、国道51号沿い(駐車場20台、駐輪スペースあり)
- バス:関鉄バス「上西代」バス停から徒歩約5分
稲敷市内はもちろん、利根川を挟んだ千葉県香取市(佐原)や河内町、神崎町、さらに潮来・鹿嶋・神栖方面からもお越しいただいています。
※鎮静剤を使った検査を受けた日は、車の運転は推奨しておりません。ご家族の送迎等をご検討ください。
消化器内科の診療時間は診療日カレンダー(https://furuhashi-iin.com/calendar/)をご覧ください。
9. ご予約方法
当院は予約優先制です。お電話でのご予約受付は終了しておりますので、ホームページのWEB予約(24時間受付)または来院時にご予約ください。ご予約の方を優先的にご案内するため、予約なしでお越しの場合は長くお待たせすることがあります。
WEB予約ページはこちら
胃カメラ 重い持病がない方は、事前の診察なしで検査枠の予約だけで受けていただけます。ただし、血液をさらさらにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を服用中の方、心臓や呼吸器に重い病気がある方、腎不全・透析中の方、肝不全の方、90歳以上の方、過去に鎮静剤でアレルギーが出たことがある方は、先に「胃・大腸カメラ説明相談外来」をご予約ください。
大腸カメラ(初めての方) 下剤の説明とお渡しのため、検査日の7日前までに「説明相談外来」の受診が必要です。「説明相談外来」と「検査枠」の2つの予約がそろって、はじめて検査が確定します。人気の検査枠は早く埋まるため、検査枠を先に確保することをお勧めしております。
大腸カメラ(2回目以降の方) 事前診察は必須ではありません。下剤は、説明相談外来で受け取るか、LINEでご連絡いただきご自宅へ郵送するかをお選びいただけます。郵送をご希望の場合は検査日の10日以上前にご連絡ください。
胃カメラと大腸カメラの同時検査 「胃&大腸同時検査枠」からご予約ください。その他(事前診察の予約等)は大腸カメラの予約方法と同じです。
人間ドック・検診 WEB予約から「胃カメラコース」または「胃&大腸カメラコース」をお選びください。稲敷市の助成金をご利用の方は、ご自宅に「人間ドック助成金受給者証」が届いてから、当院へご連絡のうえ受診日をご予約ください。
予約方法が分からないとき LINEまたはメール(info@furuhashi-iin.com)でお気軽にお問い合わせください。24時間受け付けており、翌々営業日までにお返事いたします。お電話(0299-78-3770)は混雑緩和のため、緊急のご用件以外は平日午後の15:00以降におかけいただけますようご協力をお願いいたします。
WEB予約でマイページ登録をしていただくと、予約の変更・キャンセルもWEB上で完結でき、次回以降のご予約もスムーズです。
10. よくあるご質問
Q. 初めてですが、胃カメラだけ受けたいです。事前の診察は必要ですか? A. 重い持病がなければ、事前の診察なしで検査枠を予約していただけます。血液をさらさらにする薬を飲んでいる方など、一部の方は事前に説明相談外来をご予約ください(「9. ご予約方法」をご覧ください)。
Q. 胃カメラの前日・当日の食事はどうすればいいですか? A. 午前の検査の方は、前日の夕食を21時までに済ませ、当日の朝食は抜いてください。午後の検査の方は、当日の朝食を7時までに済ませ、昼食は抜いてください。お水やお茶は自由に飲んでいただいて構いません。
Q. 普段飲んでいる薬はどうしたらいいですか? A. 普段のお薬はいつも通り服用してお越しください。ただし、糖尿病のお薬だけは、検査直前の1回分を飲まずにお越しください。
Q. 胃カメラ・大腸カメラはつらくないですか? A. 当院では内視鏡専門医が検査を担当し、ご希望に応じて鎮静剤を使用します。眠っているような状態で受けられるため、以前の検査がつらかった方にも「楽だった」と言っていただけることが多いです。
Q. 鼻からの胃カメラ(経鼻内視鏡)はできますか? A. 口から(経口)と鼻から(経鼻)のどちらにするか、鎮静剤を使うかどうかは、検査当日に医師とお話ししてから決めていただけます。
Q. 胃カメラと大腸カメラを同じ日に受けられますか? A. はい、受けられます。準備や通院が1回で済むため、お忙しい方に特におすすめです。人間ドックの「胃&大腸カメラコース」もご検討ください。
Q. 大腸ポリープが見つかったら、その日に取ってもらえますか? A. 切除が必要なポリープは、状態に応じて検査当日に日帰りで切除します。大きさや形によっては入院が必要な治療となるため、その場合は連携する医療機関へご紹介します。
Q. 鎮静剤を使った検査のあと、車で帰れますか? A. 鎮静剤を使った日は、車の運転は推奨しておりません。ご家族の送迎や公共交通機関をご利用ください。
Q. すいている日や時間帯はありますか? A. 午後の診療は、午前に比べて比較的すいている傾向があります。一方、連休や祝日の前後、休診日に挟まれた診療日、土曜日は混み合いやすいのでご注意ください。
Q. 電話で予約できますか? A. 申し訳ありませんが、お電話でのご予約は終了しました。WEB予約(24時間受付)または来院時にご予約ください。
おわりに――「いつか受けよう」を、「今」に。
胃がんも大腸がんも、早く見つければ治せる時代です。けれど、そのためには症状が出る前に、一度きちんと“中を見ておく”ことが欠かせません。
「胃カメラ・大腸カメラはつらいもの」――そんな常識を変えたくて、古橋医院は専門医による苦痛の少ない内視鏡検査を、この稲敷の地でご提供しています。便潜血陽性と言われたまま気になっている方、40歳を過ぎてまだ一度も内視鏡を受けたことがない方、以前の検査がつらくて足が遠のいている方。まずは大腸カメラ、あるいは人間ドックの「胃&大腸カメラコース」から、ご自身の体をしっかりチェックしてみませんか。
ご予約は、ホームページのWEB予約(https://furuhashi-iin.com/reserve/)から24時間いつでも承っています。スタッフ一同、皆さまのご来院を心よりお待ちしております。